サンタクロースの扱い

サンタクロースの扱い

もうすぐクリスマスを迎えますが、毎年この時期になると、授業中、勉強とは全く関係のない所で緊張感をもって生徒さん達に接している私です。

なぜならば、この時期、教室には

「サンタクロースの存在を信じて、クリスマスプレゼントを心待ちにしている生徒さん」



「もはやサンタクロースの存在など信じておらず、プレゼントは貰えない。または貰えるかもしれないけれども、そのプレゼントはサンタクロースからではなく、親からのものであると気付いている生徒さん。」

が混在しているからです。

大人の世界に、話題にしてはいけない三大タブーってあるじゃないですか。

「政治」と「宗教」と「野球」でしたっけ?

この3つに関しては、誰がどのような価値観を持っているか分からないから、同じ価値観を持っていると既に分かっている人ならともかく、そうでないなら、むやみに話題にしないほうが良いとされていたと思います。

サンタクロースの話題というのは、子供の世界の「話題にしてはいけない三大タブー」の一つであると、私は思っています。

三大タブーと言っても、残りの二つは何なのだ?と聞かれると、それは分からないのですが。

とにもかくにも、子供の世界でのサンタクロースというのは、むやみやたらに話題に出して良い代物では無いのです。

だからもう、教室でサンタクロースの話題が出ると緊張するんですよ。

サンタクロースを信じている生徒さんが、私に

「今年はサンタさんに○○頼むの~♪」

などと言ってきた日には、すかさず

「そっか~♪サンタさん来てくれるの楽しみだね~♪いいな~♪うふふ~♪」

みたいな感じで、全力の笑顔を向けます。

そう。私は、サンタクロースを信じている幼い生徒さんの夢は、絶対に壊してはならないと思っているタイプの先生なんです。

なぜなのか自分でも分かりませんが、サンタファンタジーを守る使命感のような物を勝手に感じており、少なくとも、私の教室内で、幼い生徒さんの夢がぶち壊れるような事はあってはならないと、誰に頼まれたわけでもないのに、全力で、その夢を守りにいくのです。

万が一にも、高学年の生徒さんあたりが、幼児さんとか低学年の生徒さんあたりに、

「サンタクロースとか信じてるの?本当はいないんだぞ~。」

みたいな事を言い出さないように、誰よりも早く反応し、

「そんな事は絶対に言わせない!」

とばかりかり牽制します。

ただ、ほとんどの場合は、それはいらぬ心配に終わるんですけどね。

高学年の生徒さんは生徒さんで、私がサンタクロースを信じている生徒さんの夢を壊してしまわないか心配しているのでしょうか、

「サンタさん楽しみね~♪」

とか言った後に、チラッと高学年の生徒さんを見ると、
「良かった。先生、ちゃんと小さい子の夢を壊さないでいてくれた。」
とでも思うのか、ホッとした表情をしている事が多いです。

高学年は高学年なりに、自分より小さいお子さん相手の時は、その子の夢を壊してはいけないと思っているのが伝わり微笑ましいです。

優しいのです。私の生徒さんは。自分より小さい子には、優しい生徒さんばかりだと思います。

だから、そんなに心配する事は無いのですが、万が一に備えて、牽制するのです。

ただ、これ、同級生とか年が近い学年どうしだと、また、違う対応になりますかねぇ。

例えば、サンタクロースを信じている4年生と信じていない5年生の組み合わせとかで、その場に、幼児さんとか低学年さんがいない時は(いる時は私が全力で阻止するのですが、いないと私も、うっかり油断する事があるのです。)

「え!?まだサンタクロースとか信じてるの!?」

とか言い出す生徒さんはいます。

こういう時、私は

「サンタクロースはいるよ。フィンランドに。」(これ、本当にいるんです。お金を払うとサンタクロースから手紙が届きます。ちなみに一度1500円だか振り込んで手紙を貰いました。)

と言って、ファンタジーとも現実とも取れる発言をして、どちらの主張も否定しないようにしています。

サンタクロースって、何歳まで信じているかは、本当にその子によってバラバラなので、学研教室みたいに、色々な学年の生徒さんが同じ空間で一緒に勉強するシステムだと、その対応が凄く難しいんです。(そんな先生、私だけかもしれませんが。)

ちなみに、私の一人息子は、小学2年生くらいでサンタクロースの存在に疑問を持ったようです。

ある日、息子は私に聞いてきました

「サンタクロースって本当はいないでしょ。だって地球は凄く広いのに、サンタさんが一人でプレゼントを配るのは無理だと思う。」

なので私は答えました。

「何の為にクリスマスイブと時差があると思ってるの?サンタクロースがプレゼントを配るのはクリスマスだけじゃないの。イブの日だって配るし時差だってあるんだから、実質、3日くらいかけて配ってんだよ。だから大丈夫。」

などと、テキトーな事を言い、息子が

「時差って何?」

と聞いてきたので、簡単に時差の説明をし、その後息子に

「そうなの?でも、そしたら、トナカイさん疲れちゃわない?三日も走るの?大丈夫なの?」

と言われたので

「トナカイ?あぁ、あれは人口が少なかった頃のなごりの飾りだから。ああ見えて、あのソリには、超高性能の小型エンジンがついてるの。だから大丈夫。トナカイは疲れない。」

などと、真剣な顔で、ちゃらんぽらんな事を言い。息子は

「え!?そうなの!?」

と、その時は信じたんだかなんだか分かりませんでしたが、そんな、ちゃらんぽらんなデタラメを言って育ててしまったからか、高校生になった今となっては

「そういえば、最近サンタクロースからプレゼントが来ない気がするんだけど。」

などと言い出しまして。(一昨年くらいから、もうクリスマスプレゼントはあげなくなってしまいました。)

なので

「そりゃあサンタだって、自分の存在を信じていない子供の所になんか、プレゼントは持ってこないだろ。」

と言いましたら

「信じてるぞ!僕は純真な真っ白な心でサンタクロースの存在は信じているからな!」

などと見え見えの嘘を大真面目な顔をして叫び、去っていきましたけれども…。

こんな事になってしまわぬよう、お子様が、サンタクロースの存在に疑問を持ち始めた時は、ちゃらんぽらんなホラ話などせず、その気持ちを受け止め、真実を優しく教えてあげるほうが良いのかもしれません。

それでは、素敵なクリスマスをお過ごしください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。




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2022年12月17日 Posted bymitsubachi at 15:02 │Comments(0)その他

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