遠くの高校に通うメリット

遠くの高校に通うメリット

新学期を迎え
「志望校どうしようかな?」
とお悩みの受験生も多いのではないかと思います。

その中でも

「行きたい高校があるけど、家から遠いな…。どうしようかな…。」

と悩んでいる、お子さんや保護者様の為に、今日は、通学時間の長さだけなら、我が子の右に出る高校生はそうそういないと自負している私が、遠くの高校に通うメリットを書きたいと思います。

今年高3になった私の息子は、高1の6月に行われた三者面談で、担任の先生から

「学年の中でも1、2を争う通学時間の長さですが、体調は大丈夫でしょうか?」

と心配されていたくらい、通学時間が長いのです。

自宅から駅まで15分くらい自転車に乗るし、その後2回も電車を乗り換えるし、やっと電車を降りたと思ったら、学校まで20分くらい歩きます。

そんな息子の通学時間は、電車の乗り換えがスムーズに行く時でさえも1時間30分。乗り換えがうまくいかなければ2時間越えは当たり前というありさまです。

朝は早く起きなきゃだし、帰りは遅いし、オマケに交通費だって高い。

良い事なんか一つもなさそうに思えます。実際、私は最近まで

「長時間通学の良い所なんて、運動嫌いで運動部に入っていない息子でも、多少の運動量を確保出来る事くらしか無いんじゃなかろうか…。」

と思っていました。

しかし、ここにきて、ようやく遠くの高校に通う大きなメリットを見出だしたのです。

それはですね。長時間の通学が当たり前になっているので、通学時間の長い大学に進学する事に全く躊躇が無い。

これです。

これに関しては、埼玉県のはずれに住んでいる(深谷市は、ほぼ群馬県ですからね)息子ならではのメリットなのかもしれませんが、色々な大学を調べるうちに、都内にあるほとんどの大学は、今と同じくらいの通学時間か、何なら今よりも短い時間で行けてしまうという事が分かってきたのです。

どういう事かと言いますと、埼玉県の場合は、どの土地に住んでいても、大抵の場合、東京へのアクセスは比較的容易になっています。

現に深谷市からは、深谷駅から高崎線一本で都内に行けます。もちろん、それぞれの大学に行く為には、途中で乗り換えなどもしなくてはなりませんが、都内まで出てしまえば、交通網はしっかりしていますからね。

本数も沢山あるので、乗り換えの待ち時間だって短いし、駅から20分も歩かないと着かないなどという大学は、そうそうありません。(少なくとも私が調べた大学の中には無かったですね。)

対して、埼玉県民は、埼玉県内を電車で移動しようとすると、非常に不便を強いられる事が多いのです。

息子の学校なんぞ、その最たるもので。車で行けば50分の距離なのに、どうして電車で行くと二時間前後もかかるのかと、嘆かずにはいられません。

そんなわけで、単純に直線距離だったら、今通っている高校よりも、都内にある大学のほうが遠いに決まっているんですけれども、電車の移動時間となると、今と大して変わらないのです。

加えて、息子は、既に二年間、あの遠い学校に通い続けたという自信がついていますからね。

いくつか志望校をあげ

「どこの大学も、余裕で通い切れるじゃないか!選び放題だな!」

なんぞと言い、ルンルンしております。

どうやら、どこの大学も、その大学に相応しい学力が無いと入れないという厳しい現実はすっっっかり忘れているようですが、少なくとも通学時間を理由に、

「この大学は通うのが大変そうだな。」

と躊躇する気配が全く無いのは良かったと思います。

私は今ほど
「遠くの高校に通わせて良かった。」
と思った事はありません。

これまでは

「なんだって親の反対を押しきって、あんな遠くの学校に通っているのか。おかげで私は朝の5時半に起きて弁当を作らなきゃだし、学校行事に参加するのだって一苦労ではないか…。」

と嘆いてばかりいたのですが、やっと、

「ようやくメリットらしいメリットを見つけた!頑張ったかいがあった。」

と涙ぐむ思いでございます。もう本当に、それくらい親からするとメリットが見出だせませんでした。

でも、親の反対を押しきってまで、わざわざ遠くの学校に通うお子さんというのは、多分、本人はその学校に通った事を後悔する事ってそんなに無いんじゃないかと思います。

現に私の息子は学校が大好きです。

そりゃそうです。小学6年生の時に初めて文化祭に足を運んだ時から、ずっとずっと

「この学校に入りたい。」

と憧れ続けた学校です。(だから私も最後は折れたんです。最後は、断腸の思いで背中を押しましたね。)

多分、その憧れの学校に通える自分を、今でも誇らしく思っているのだと思います。

もう大好き過ぎて、2年生の時に生徒会長に立候補し、立ち会い演説で母校愛を熱く語ったのが功を奏したのか、うっかり当選し。

浮かれた挙げ句に、当選記念と称し、インスタだかX(旧Twitter)だかに、自ら撮影した母校の写真と共にウェディングマーチを流した動画をアップし、しかもそれを私に印籠のように見せびらかして

「母校は僕の妻」

なんぞと言い出したので

「頼むから、妻と認識するものは、せめて人の形をしたものにしてください。この際、何次元でもかまわないから。」

と、ますます親を嘆かせていましたが、それでも本人は楽しそうです。

今は

「一体勉強はどうしたんだ…。本当に大学に行く気があるのか…。」

と心配になるくらい生徒会活動にのめりこんでいる息子ですが、これはこれで貴重な経験なので、また良しなのだと思います。

本人がそれを強く希望した場合、遠くの学校に通う最大のメリットは、親の嘆きをよそに、本人は実に楽しそうに学校に通っている事。

これに尽きるのかもしれません。

だから、もしお子さんが
「遠くの高校に行きたい。」
と言い出した場合は、親子で良く良く話し合いをして、それでもお子さんの気持ちが変わらなかったら、お子さんの背中を押してあげたほうが良いんだと思います。

大変な事も山ほどあると思います。でも、きっと本人は得るものも多いはずです。

それでは、受験生の皆さんも保護者様も、一年間頑張ってください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



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2024年04月18日 Posted bySakamoto at 19:41 │その他