学校の先生の特徴

学校の先生の特徴

新学期が始まり
「新しい担任の先生はどんな人かな?」
と思っている保護者様も多いのではないかと思います。

私もそんな保護者の一人で、高校生の息子に、先生がどんな人か聞きましたら

「高校の先生ってさ、良くも悪くも変わってるというか、浮世離れした先生が多いんだよ。良く言えば一点集中の天才肌っていうのかな。僕の担任もそんな感じ。」

みたいな事を言い出したので

「何それ…。じゃあ小学校とか中学校の先生はどうだったの?」

と聞きますと

「今思うと、小学生の時の先生達は一番常識人だった。中学の先生は、別に非常識ってわけじゃないけど、小学校の先生と比べると自由人が多かったと思う。」

だそうで。

これはですね。私、心当たりがあると言いましょうか。

学校の先生どうこうというよりは、私自身の事になってくるのですが。

私は学研の先生で、幼児さんから中学生まで指導をしているわけですが、小学生と中学生では接し方が違うと思います。(幼児さんは、特別枠なので、小学生とも中学生とも違います。)

意識的にそうしているというよりは、ほとんど無意識に近いんですけれども、小学生と接する時というのは、自分で言うのもなんですが、けっこうちゃんと真人間だと思います。

小学生というのは、これから、勉強の姿勢や生きる姿勢を身に付けて行く子達であり、だから私は、小学生の前では、ちゃんとした大人として振る舞っていると思うんですよ。

まさに、息子の言うところの「常識人」として振る舞っているわけです。

褒める時は褒め、ダメな事は叱り。

「ドアを開けたら挨拶をちゃんとするんだよ。」

とか

「物は丁寧に扱うんだよ。」

とか

「ちゃんと先生のお話を聞くんだよ。」

とか

「物を借りて返す時は、ありがとうって言うんだよ。」

とか。

もちろん勉強も教えるのですが、いわゆる躾みたいな事もするんですね。

だから、お子さんが小さい頃から教室に通ってくださっていた保護者様の中には、卒業する時に

「先生には、勉強以外の事も色々教えていただきました。ありがとうございました。」

みたいな事を仰る方も、まぁまぁいらっしゃるのです。

また、小学生というのは、気持ちのコントロールがまだまだ未熟なので、私は小学生とは、雑談をあまりしません。(もちろん会話をする事はあるのですが、基本的には授業が終わった後に少しだけ話す感じです。)

楽しく会話をしていて、でも、そろそろ勉強をして欲しいからと、会話を途中で打ち切ってしまうと、そこで気持ちを乱してしまう小学生は少なくないんですね。

だから私は、小学生に対しては、一線を引いているタイプの先生だと思います。

どちらかというと、ピシッとしていて、まぁ常識人に見えると思います。

対して、中学生と接する時は、そうではありません。

中学生というのは、勉強の姿勢だの生きる姿勢だのは、ある程度出来上がっているので(勿論まだまだ未熟な点もありますが、小学生に比べれば、だいぶ出来上がっています。)いわゆる躾みたいな事は、ほとんどしません。

雑談も、小学生に比べると多いです。

中学生の場合は、授業時間が小学生より長いので、休憩がてら雑談をするというのもありますが、彼らは、私が途中で会話を打ち切っても

「そういうもんだ。」

と割りきっています。それで気分を害する事など、ほとんど無いと思いますし、雑談が終わったらすぐに勉強の世界に戻っていけます。

要するに、ちゃんと切り替えが出来るんですね。

私の可愛い中学生の生徒さん達は、その程度には大人なのです。

だから私も、ある程度は大人扱いするし、それゆえに、小学生に比べると、会話をする時の受け答えは、自由と言いましょうか。模範的な受け答えではない事も多々あるかと思います。


例えば、真夏に生徒さんから

「今度の日曜日に動物園に行く」

と言われたら、小学生の場合は、

「そうなの?楽しみだねぇ。うふふ~。沢山動物を見てきてね。でも、暑いと思うから熱中症に気を付けるんだよ。」

みたいな事を私は言うんですよ。まぁ大人として、模範的といえば模範的な受け答えだと思います。

でも、中学生に同じ事を言われたら

「え?こんなに暑いのに動物園に行くの?凄いな…。そんなに動物好きだったっけ?」

みたいな事を言うんです。

で、大抵中学生ってのは

「私(俺)が行きたいんじゃないもん!弟(妹)が行きたいって言ってるんだもん!」

みたいな事を言い返してくるわけです。なので

「た~いへ~ん。頑張って~。まぁでも、せっかく行くんだから楽しんできなよ!パンダとか絶対可愛いいって!」

みたいな事を言うわけです。

全くもって模範的な受け答えではないと思います。

少なくとも、小学生の受け答えと比べたら、ちゃんとした大人の発言からはほど遠く、まさに息子の言うところの「自由人」なのだと思います。

学校の先生も多分同じなんじゃないかと思うんですよ。

息子の語る学校の先生の特徴は、学校の先生個人の性格を表す特徴ではなく、学齢に合わせた接し方をしていると、大抵の先生は意識しているいないに関わらず、大体そんな感じになるという、先生という職業の大まかな特徴を捉えたものなんじゃないかと思ったんです。

という話を息子にしたところ

「あ~。そうか。本当にそうかも。僕を受け持った先生達は皆個性的だったのに、小学校と中学校で印象の違いがあるのが不思議だったんだけど、母さんの説明でしっくりきた。なんだかんだ母さんて先生だよね。ちゃんと先生の事を分かってる。」

だかなんだか、珍しく感心したように言っていたんですけれども。

でも息子が、そんなふうに先生達の特徴を捉えているのは、息子を受け持ってくださった代々の先生方が、ちゃんと学齢に適した指導をしてくださっていたという事だと思うんです。改めてありがたい事だと思います。

で、話は戻りまして、息子が
「良くも悪くも変わり者。一点集中の天才肌」
と特徴を捉えている今年の担任の先生なんですけれども、どうやら国語の担当で、大変に感受性豊かで繊細な先生との事。

「三者面談の時に先生を傷つけるような事は決して言わないように。落ち込んで、下手すると授業に影響出ちゃうから。」

などと息子が釘をさしてきたので

「何それ…。その先生大丈夫なの?ていうか、お母さんを何だと思っているの?三者面談で先生を傷つける事など言いません。そんな失礼な事するわけないでしょうが。」

とムッとして言い返しますと

「母さんが思っている百倍繊細だと思え。言語能力が高く感受性が強いがゆえに、どんな言葉が凶器になるか分からない。母さんだって仮にも国語の先生だろ。とにかく言葉を選んでくれ。授業が鬱々暗くなるなど、まっぴらごめんだからな。」

などと恐ろしい事を言いだしたので、今から三者面談に行くのが憂鬱でなりません。

しかし、生徒に
「この先生は決して傷つけてはいけない。」
と思わせるのも、才能というか、指導力の一つなのかもしれません。(息子が先生を高い能力の持ち主だと認識しているのは間違いなかろうと思います。)

おそらく私などは足元にも及ばない、溢れんばかりの能力を持ち合わせた鬼才なのでございましょう。

一体何の罰でそんな鬼才と対峙しなければならないのか。

もう、どうせ親の言うことなど聞かない息子ですから、三者面談などすっぽかしたい気持ちでいっぱいですが、そんな事をしたら、それこそ先生を傷つけてしまうかもしれませんので、頑張って行ってこようと思います。

とりあえず、私の教室の保護者様達は、私は鬼才などとは全く無縁の凡人でございますから、面談には安心していらしてください。

もう面談が終わってしまった方も多いのですが、これからという方も沢山いらっしゃいますので、面談の時に、今年のお子さんの担任の先生が、どんな先生なのか聞かせてくださいね。

それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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2024年04月25日 Posted bySakamoto at 13:13 │その他