四角の国の王子様
皆さんは四角の国の王様は誰だと思いますか?

同じ質問を高校生の息子にしてみましたところ
「急に何?変な事言い出して。」
と怪訝な顔をされましたが、それでも
「正方形かな。」
と答えました。
まぁそうだと思います。私もそう思います。なんとなくですが、ほとんどの人がそう答える気がします。
続いて
「じゃあ、王子様は?」
と聞きますと息子は
「長方形だろ」
と答えましたが、私はそうは思いません。私はひし形だと思います。
まず、正方形が王様な理由ですが、これはもう正方形は四角形のアビリティの全てを兼揃えているからに他なりません。
四角の国の国民は、基本的に肩書きはありません。ただ四角形とのみ呼ばれる国民がほとんどです。
しかし、そこに
「向かいあった一組の辺が平行である」
というアビリティが一つ付きますと
「台形」という肩書きが進呈されます。
台形さんは四角国の男爵みたいなものでしょうか。
次にもう1つアビリティが加わり、向かいあった辺が一組から二組に増え
「向かいあう二組の辺が平行」
となると「平行四辺形」に昇格となります。
平行四辺形さんは、四角国の公爵みたいなものかもしれません。
そうやってアビリティを重ねていくと、全てのアビリティを兼揃えた絶対的王者。それが正方形なのです。
向かいあった二組の辺が平行なのは勿論、四つの辺の長さだって等しくて、なんなら四つの角の大きさも等しい。オマケに対角線はそれぞれの中点で交わっちゃう。
人間界でいったら、頭が良くて運動神経も抜群!顔も良ければ性格も良し!みたいな感じです。
まさに非の打ち所がない、王と呼ぶに相応しい存在なのです。
そして、その立派な王様から、一つアビリティを取ってしまったのが、長方形さんとひし形さんです。
長方形さんは、四つの辺の長さが等しくありません。
ひし形さんは、四つの角度が等しくはないのです。
どちらも今一歩、正方形には及びません。二人ともおしいのです。
しかし他の四角形達よりは多いアビリティを持っています。
なので、王子様を選ぶとしたら、この二人のどちらかになるというのは私も息子も同意見なのですが、息子は長方形さんを王子様に推し、私はひし形さん推しです。
息子の言い分はこうです。
「長方形は一番沢山見かけるし算数で一番最初に習うだろ!」
まぁそうなんです。
肩書きのある四角形達の中で、一番最初に子供達が習うのは、小学校二年生で出てくる、王者正方形様と、長方形さんなんです。
対してひし形さんが出てくるのは、四年生からです。
王様と同時に登場する長方形さんからは、ちょっと遅れをとっています。
「王と同時に登場する時点で長方形が王子だろ!」
というのが息子の主張です。
しかし私はそれでもひし形さんが王子様だと思うのです。
だって王子様はキラキラしています。そして、そのキラキラは、ひし形さんの辺をちょっとへこませたような形で表現される事が凄く多い。
確かに長方形さんと違い、ひし形さんは日常生活ではあまり見かけません。でも王子様ってそういうものだと思います。そんなに頻繁に庶民はお目にかかれないのが王子様です。
だから王子様はひし形さんだと思います。
と息子にも言ったのですが、あまり納得していない様子。
なので、王子様は二人って事で良いのかもしれません。
王様と並んで登場し、庶民に親しまれている長方形さんは長男で、滅多に姿を見せず、でもキラキラしているひし形さんは次男て事で良いのかもしれません。
まぁそうは言っても、中学生になって、数学という世界に飛び込むと、王様も王子様も隅に追いやられがちなんですが…。
数学界で活躍しがちなのは、公爵の平行四辺形さんというよりは、隣の国の三角国の国民なんですけどもね。(三角の国のお話はまた今度しようと思います)
四角国の国民は、中学生になると三角国に押されがちなんですが、それでも全く登場しなくなるわけではありませんし(特に平行四辺形さんは中々の活躍ぶりです)やはり子供達の前に一番最初に登場する正方形さんは、四角の国のみならず図形界の王様だと私は勝手に思っています。
と言う話を息子にしましたら
「暇なのか。」
と言われましたけれども…。
まぁゴールデンウィークは授業がお休みなので(保護者面談をやっているので全然仕事をしていないというわけではないのですが)いつもより暇といえば暇です。
で、暇だと色々な事を考えるわけですが、このお話は授業に活かせるかというと実はちょっと微妙です。
正方形と長方形しか習っていない二年生ですと、
「正方形は四角の国の王様だよ!」
と言ってもあんまりピンと来ないと思いますし、しっかり定義と定理を習うという意味で、いよいよ四角形が本格的になってくるのは中2なんですが、中2の生徒さんに王様だの王子様だの言ったら、
「先生大丈夫?」
なんぞと余計な心配をされそうです。
四年生でも少し習うので、四年生では使えそうな気もしますが、王様と王子様ではダメな気がします。
何か他に良い言葉はないものか?と実は今思案中です。
学研の先生って、少しでも生徒さん達に理解して欲しくて何か色々考えるんです。でも、これはお蔵入りかな~ていうのも実はまぁまぁあるのです。(これは私だけかもしれませんが。)
ゴールデンウィーク中に何か良い案が浮かべば良いのですが、果たしてどうなる事やら…。
それでは最後まで読んでくださりありがとうございました。

同じ質問を高校生の息子にしてみましたところ
「急に何?変な事言い出して。」
と怪訝な顔をされましたが、それでも
「正方形かな。」
と答えました。
まぁそうだと思います。私もそう思います。なんとなくですが、ほとんどの人がそう答える気がします。
続いて
「じゃあ、王子様は?」
と聞きますと息子は
「長方形だろ」
と答えましたが、私はそうは思いません。私はひし形だと思います。
まず、正方形が王様な理由ですが、これはもう正方形は四角形のアビリティの全てを兼揃えているからに他なりません。
四角の国の国民は、基本的に肩書きはありません。ただ四角形とのみ呼ばれる国民がほとんどです。
しかし、そこに
「向かいあった一組の辺が平行である」
というアビリティが一つ付きますと
「台形」という肩書きが進呈されます。
台形さんは四角国の男爵みたいなものでしょうか。
次にもう1つアビリティが加わり、向かいあった辺が一組から二組に増え
「向かいあう二組の辺が平行」
となると「平行四辺形」に昇格となります。
平行四辺形さんは、四角国の公爵みたいなものかもしれません。
そうやってアビリティを重ねていくと、全てのアビリティを兼揃えた絶対的王者。それが正方形なのです。
向かいあった二組の辺が平行なのは勿論、四つの辺の長さだって等しくて、なんなら四つの角の大きさも等しい。オマケに対角線はそれぞれの中点で交わっちゃう。
人間界でいったら、頭が良くて運動神経も抜群!顔も良ければ性格も良し!みたいな感じです。
まさに非の打ち所がない、王と呼ぶに相応しい存在なのです。
そして、その立派な王様から、一つアビリティを取ってしまったのが、長方形さんとひし形さんです。
長方形さんは、四つの辺の長さが等しくありません。
ひし形さんは、四つの角度が等しくはないのです。
どちらも今一歩、正方形には及びません。二人ともおしいのです。
しかし他の四角形達よりは多いアビリティを持っています。
なので、王子様を選ぶとしたら、この二人のどちらかになるというのは私も息子も同意見なのですが、息子は長方形さんを王子様に推し、私はひし形さん推しです。
息子の言い分はこうです。
「長方形は一番沢山見かけるし算数で一番最初に習うだろ!」
まぁそうなんです。
肩書きのある四角形達の中で、一番最初に子供達が習うのは、小学校二年生で出てくる、王者正方形様と、長方形さんなんです。
対してひし形さんが出てくるのは、四年生からです。
王様と同時に登場する長方形さんからは、ちょっと遅れをとっています。
「王と同時に登場する時点で長方形が王子だろ!」
というのが息子の主張です。
しかし私はそれでもひし形さんが王子様だと思うのです。
だって王子様はキラキラしています。そして、そのキラキラは、ひし形さんの辺をちょっとへこませたような形で表現される事が凄く多い。
確かに長方形さんと違い、ひし形さんは日常生活ではあまり見かけません。でも王子様ってそういうものだと思います。そんなに頻繁に庶民はお目にかかれないのが王子様です。
だから王子様はひし形さんだと思います。
と息子にも言ったのですが、あまり納得していない様子。
なので、王子様は二人って事で良いのかもしれません。
王様と並んで登場し、庶民に親しまれている長方形さんは長男で、滅多に姿を見せず、でもキラキラしているひし形さんは次男て事で良いのかもしれません。
まぁそうは言っても、中学生になって、数学という世界に飛び込むと、王様も王子様も隅に追いやられがちなんですが…。
数学界で活躍しがちなのは、公爵の平行四辺形さんというよりは、隣の国の三角国の国民なんですけどもね。(三角の国のお話はまた今度しようと思います)
四角国の国民は、中学生になると三角国に押されがちなんですが、それでも全く登場しなくなるわけではありませんし(特に平行四辺形さんは中々の活躍ぶりです)やはり子供達の前に一番最初に登場する正方形さんは、四角の国のみならず図形界の王様だと私は勝手に思っています。
と言う話を息子にしましたら
「暇なのか。」
と言われましたけれども…。
まぁゴールデンウィークは授業がお休みなので(保護者面談をやっているので全然仕事をしていないというわけではないのですが)いつもより暇といえば暇です。
で、暇だと色々な事を考えるわけですが、このお話は授業に活かせるかというと実はちょっと微妙です。
正方形と長方形しか習っていない二年生ですと、
「正方形は四角の国の王様だよ!」
と言ってもあんまりピンと来ないと思いますし、しっかり定義と定理を習うという意味で、いよいよ四角形が本格的になってくるのは中2なんですが、中2の生徒さんに王様だの王子様だの言ったら、
「先生大丈夫?」
なんぞと余計な心配をされそうです。
四年生でも少し習うので、四年生では使えそうな気もしますが、王様と王子様ではダメな気がします。
何か他に良い言葉はないものか?と実は今思案中です。
学研の先生って、少しでも生徒さん達に理解して欲しくて何か色々考えるんです。でも、これはお蔵入りかな~ていうのも実はまぁまぁあるのです。(これは私だけかもしれませんが。)
ゴールデンウィーク中に何か良い案が浮かべば良いのですが、果たしてどうなる事やら…。
それでは最後まで読んでくださりありがとうございました。
2022年04月29日 Posted bymitsubachi at 13:14 │Comments(2) │算数
この記事へのコメント
四角の国、面白いです(*≧∀≦*)
王子様論、白熱してますね。
私も坂本先生と同じで、王子様はひし形派かな。
理由は稚拙なのですが。
私は長方形は王妃様だと。
それも、縦方向限定です(笑)
あ、でも王妃様は他国から嫁いで来た「円」でしょうか?
王子様論、白熱してますね。
私も坂本先生と同じで、王子様はひし形派かな。
理由は稚拙なのですが。
私は長方形は王妃様だと。
それも、縦方向限定です(笑)
あ、でも王妃様は他国から嫁いで来た「円」でしょうか?
Posted by HIROKO
at 2022年04月29日 14:19

HIROKO様
そうそう!そうなんです!息子が
「王子様は長方形」
と言ってしまったのでブログには書きませんでしたが、実は私も、長方形は王妃様だと思っています!
だって王様と一緒に登場ですからね。やはりその位置にいるのは王妃様がふさわしいと思います。
縦長っていうのも分かります!同じ長方形でも、横長さんは違うんです。
なんとく縦長さんのほうがエレガントな感じがするので、やはり王妃様にはエレガントてあって欲しい私としては、横長さんには申し訳ないんですが縦長さんに軍配があがります。
ちなみに円は、私の中では「全ての正多角形の母」という位置付けです。正多角形は円から産み出されますからね~。
て、これまた中学生の生徒さんに聞かれたら
「先生疲れてるの?」
と心配されそうな事を言っていますが…。
ゴールデンウィークゆっくり休みたいと思います。
そうそう!そうなんです!息子が
「王子様は長方形」
と言ってしまったのでブログには書きませんでしたが、実は私も、長方形は王妃様だと思っています!
だって王様と一緒に登場ですからね。やはりその位置にいるのは王妃様がふさわしいと思います。
縦長っていうのも分かります!同じ長方形でも、横長さんは違うんです。
なんとく縦長さんのほうがエレガントな感じがするので、やはり王妃様にはエレガントてあって欲しい私としては、横長さんには申し訳ないんですが縦長さんに軍配があがります。
ちなみに円は、私の中では「全ての正多角形の母」という位置付けです。正多角形は円から産み出されますからね~。
て、これまた中学生の生徒さんに聞かれたら
「先生疲れてるの?」
と心配されそうな事を言っていますが…。
ゴールデンウィークゆっくり休みたいと思います。
Posted by Sakamoto
at 2022年04月29日 17:40

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